正月早々、私にも苦難が訪れた。タンクローリーの故障だ。
無休で働いても、毎日30件以上は配送スケジュールがあると言うのに
朝から何かの原因でエンジンがかからないのだ・・・。
近所の自動車整備会社から数名のスタッフが応援に駆けつけた。
困っているこういう時に、とりあえず来てくれるだけでも多少不安が和らぐ。
しかしながら、改善できずにロードサービスでディーラー修理工場行きとなった
一瞬、「これ、本気でやばいんじゃないか!?」とも脳裏に浮かんだのだが、
こんな時こそ、冷静かつ最善を尽くすのみ。「人事を尽くして天命を待つ」だ。
代車のないタンクローリー、支店にすぐ連絡し、スケジュール調整を依頼。
支店での灯油配送業務をタイトしてもらい、空いたタイムシフトを全て埋めた。
さらに、例年にはない寒さとコロナ禍による同業他社の休業日設定。
「切れそうだ」「切れた」「助けてくれ」「電話がつながらない」などなど
本田燃料電器にはこんな状況下にも、他社のユーザーから給油依頼が入るのだ。
そんな時こそ、慌てずに「どうしましたか?何とかしましょう、大丈夫です」
と、全く大丈夫ではないのに、そう答えてしまう私は、サービス精神というより
やはりホスピタリティそのものだろうと、自らを改めて確認できた。
弊社のローリー各車は大学ハンドボール部の後輩から購入したこともあり、
この緊急事態に即座に対応してくれた。しかも問題個所の発見と修理まで数時間
さすがトヨタ。そしてディーラーの整備士スタッフだ。ホント尊敬する。
大学ハンドの指導者時代の教え子に世話になる、これもまた嬉しい限りだ。
そう思うと、私は本当に「人」「縁」「絆」「心」「想」などで支えられている
そこに「時」と「金」が上手く絡んで、人生を歩んでいるような気がする。
丸1日ゆっくりと休んだ本店ローリーも、いよいよリスタートできる。
非常に満足だ。この困難をプラスに変えることができそうだ。
顧客満足度を見習い、弊社も更に向上していく所存だ。
スタッフもやる気満々だ。ホスピタリティにより従業員満足度(ES)も高い。
巻き返しじゃないが、更に向上のため、各パートごとに分業して効率化を図った
大口給油や人員が2名必要なポイントはタッグを組みながら。
そんな中でも、北海道エネルギー、生協、OO石油などなどのユーザーから、
「連休は電話もつながらない」「配送スケジュールの変更はできない」など、
正月明け、そしてこの連休は、本当に困っているユーザーからの電話が入る。
ある程度大きな会社ほど、当たり前だが業務も考え方もサラリー化してしまい、
システム化の中で融通さやフットワークの軽さ、バランスやセンスさを欠く。
だからこそ、零細商店である弊社の真骨頂!なのだ。
会社概要にも記しているが、必要とされ、伸びてる会社はやはり「人」「心」。
弊社もそうでありたいし、更にそうなりたい、かつ、そう信じている。
そして、この状況下の中でも、実は取材を受けていた。
全く余裕はなく、記者からの取材中も電話注文が入るので、バタバタだった。
ただ、北海道新聞の朝刊は読む方も多いので気づいた方は結構いらっしゃった。
休みなしの仕事で、子どもたちと接する時間もほとんどない状態のダメ父親。
しかしながら、商店ということもあり、必死に働く姿や、頭を下げている姿、
そんな生き様というか、生身の姿は私もそうだが、幼い頃から目に焼き付く。
そんな娘も今年で二十歳。札幌は成人式が中止となり、本当に可哀想に思う。
友人たちとお祝いをやるそうだ。それでもいい、一生の大切な思い出となる。
何とか時間を合わせて会社前で10分だが、会うことができ、写真も撮れた。
地元の神社で、どんど焼きの炎を見たとき思った。
娘よ、一生懸命で集中力があるところは君の才能。
目指すこと、したいことがあれば何でも応援する。
炎のように、父である私のように、これからも熱く生きなさい!
成人おめでとう。