零細企業は零(ゼロ)細と書く、そんな小規模企業だ。
うちも昭和初期から「カネショウ」という屋号で本田商店が始まった。
その後、本田燃料店、そして有限会社となり、今日に至る。

現在はその規模もある程度大きくなり、取引も広くなった。少数で運営しているが商売も億を超えている。
2006年の会社法施工により株式会社と一緒になったが、それでも有限会社のままで運営している。
零細というと「吹けば飛ぶ会社」というイメージだが、稀に強い会社も出てくる。
私は4代目を承継し、まず、既存の会社運営の弱い部分への抜本的改革をおこなった。

どうしても商売となると、利益追求となり、自分の懐を温めたく、無駄な経費や給与を多く取りたがる。
よって毎年決算で赤字を繰り返したり、企業の体力もつかないまま。会社自体の成長とは程遠いものだ。
うちもそんな時代が長かったが、「企業としてやるべきこと」と「零細のメリット」を活かした方針を。
10年はかかったが、おかげさまで現在の健全経営に至る。
何をやったか?と言えば、人や本で学んだ。プロにもアドバイスを頂いたり。

会社の幹を太くし、しっかり根を生やせば、そのうち芽が出て葉になり花が咲く。
しっかりした経営方針を持てば、お金もあとから付いてくるものだ。
「目先の金、お先真っ暗」。この数十年生きてきて、他人を見て学んだ言葉だ。

昨年の12月から仕事は1日も休んでいない。それもあと数週間で終わる。
店舗が休業日の日曜日は、半日仕事にし、余暇を作って楽しんでいる。
映画を観たり、温泉に行ったり。それだけでも十分リフレッシュ出来ている。

先日は家族を連れて、小樽でお鮨を楽しんだ。
そんなことができる歳になった。まあ、「歳」というか「男」になったということかな。
これも突然はなれないし、こうなりたい!というビジョンのもと、25歳を目指し、
30歳を目指し、40歳を目指し、50歳を目指してきた。ちょっとずつ高みの山を越え続けて。
勿論、登って下って、怪我したり、弱ったりすることも何度もあった。これからもそうだろう。
そしてその人生の中で出会う人によって、選ぶ人によって、「人生の道」は選択される。
良い人のご縁で良いつながりを。 ということで今回はおしまい。